よくあるご質問
魚群探知機
魚探から発振される音波には高低さまざまな周波数があり、周波数ごとの特徴は下記のとおりです。
低い周波数の特徴
- 音波強度の減衰が少なく、深い水深まで探索ができます。
- 音波の指向角(発振される音波の広がる角度)が大きく、広い範囲を探索可能。船から遠いターゲットも見つけやすいが、映ったターゲットが船から遠い可能性もあります。
- 距離分解能は低いです。(2つのターゲットが近い水深にあるとき、1つにまとまって表示してしまう。)
- シラスのような小魚は映りにくいです。
高い周波数の特徴
- 音波強度の減衰が大きく、深い水深での探索には向きません。
- 音波の指向角が小さく、船の真下に近いターゲットのみを映すようになります。
- 距離分解能は高いです。(2つのターゲットが近い水深にあったとしても、分離してそれぞれ表示することができる。)
- 小魚も映りやすいです。
発振された音波の強度は水中を伝搬している間に減衰します。
そのため、送信された時点で強い出力で音波を出せる方が、より深い水深を探索できます。
送信出力は装備する送受波器と表示機の低い方の数値で決まります。
送受波器が送信出力5kwまで対応していても、3kwまでしか出せない表示機と接続した場合は3kwの音波しか発振できません。
また、送受波器が送信出力3kwまで対応の場合に、5kwまで対応できる表示機を接続した場合、5kwを送受波器に入力すると壊れてしまうため、3kwまでしか使用できません。
魚群探知機から海底に向けて発振される音波は直線的ではなく、水深が深くなるにつれて広がっていきますが、発振される音波の広がる角度を指向角と呼びます。
指向角の大きさは送受波器の大きさや発振される音波の周波数などで決まり、送受波器の種類ごとに異なります。
同じ水深であっても、指向角が大きく広い音波の方が指向角が小さく鋭い音波と比べて、水平方向に広い範囲を探索していることになり、魚群などを見つけやすいです。
一方で、指向角が小さく鋭い音波の方が、水平方向に狭い範囲を探索しているため、魚群などが画面に表示された際に自船の近くにいると判断することができます。
なお、魚群探知機の機種によっては水深目盛の上に、その水深においては水平方向に半径何メートルの範囲を探索しているかを数値で表示する機能があります。
深度表示の±2.5%程度です。
水深は音速1500m/秒で計算しています。
実際の音速は塩分濃度が低くなると、あるいは水温が下がると音速は遅くなります。
また、水圧の影響も受けますので、水圧が高くなると音速は早くなります。
ほとんどの場合が使えます。
ただし、送受波器によっては追加部品などが必要の場合があります。
送受波器の型名、あるいは使っていた機種、周波数などがわかると対応しやすくなります。
他メーカーの送受波器でも種類によっては接続できる場合があります。
インナーハル装備の場合は音波が減衰してしまいます。
船ごとで最適な場所が違いますので泡切れの影響を受けにくい場所へ装備してください。
また、機種によってはインナーハル用に感度補正メニューがある機種がありますので、取扱説明書を確認していただき感度補正をしてください。
魚探のセンサーには様々な呼び方があります。
「送受波器」、「TD」、「トランスデューサ」、「振動子」、「足」などが主に使われております。
泡切れの可能性があります。送受波器の下に泡が流れ込むと、音波が泡で跳ねかえってしまい泡より下の海中を探索できません。低周波の音波は泡が入ると映像がまったく映りません。高周波だとわずかな泡の場合であれば映せる場合もありますが、泡を被ってしまうところに送受波器を取り付けることは避けてください。
送受波器自体に水温センサー内蔵の物もあります。その場合、配線を接続することで水温表示が可能です。
また、送受波器自体に水温センサーが無い場合でも、外部の水温計を接続することで水温表示可能となります。
GPSプロッター
農林漁区が表示されています。
メニュー => 地図データ => 地図2 => 地図2 => 農林漁区 => なしを設定すると、表示されなくなります。
海底ケーブルの可能性があります。
メニュー => 地図データ => 地図2 => 地図2 => 海底ケーブル => なしを設定すると、表示されなくなります。
故障によりデータが無くなってしまっているということでなければ、基本的には弊社に送っていただければ可能です。
送る際は買い替えのプロッターを購入予定の販売店にご相談ください。
等深線のデータ量が多いnew pec地図データを採用しておりますが、すべてを表示すると表示しすぎて見づらいというお客様もいらっしゃるため、初期値ではすべてを表示しておりません。等深線をより表示したいお客様は
メニュー => 地図データ => 等深線1
メニュー => 地図データ => 等深線2の2ヶ所で等深線を表示するように設定してください。
詳細は取扱説明書をご確認ください。
測地系のメニューがあっていない可能性があります。
メニュー => GPS/DGPS => 設定 => 測地系にて設定値を変更してみてください。それでも直らない場合は、ご購入された販売店へお問い合わせください。
GPSアンテナの故障の可能性があります。
GTD-121/161の場合、メニュー => GPS/DGPS => モニターにて、GPS衛星の受信状況を確認してみてください。
詳細は取扱説明書をご確認いただくか、ご購入された販売店へお問い合わせください。
GPSセンサーの代わりに、GPS/GNSSコンパスのご使用をお勧めします。
GPSセンサーは、進路情報(船が移動していく方位)を出力しますので、潮や風で船が流されると、船首方位との間でずれを生じます。そのため、停船時は映像が回転してしまいます。
GPS/GNSSコンパスは船の進行方向に関係なく、船首方位情報を出力しますので、停船時でも映像は回転しません。
GPSプロッター魚探
メニューキーを押した後に、切り替えメニューを押すことでメニューの種類を切り替えることができます。
プロッター魚探では魚群探知機とプロッターの操作を共通のキーを使用して操作する必要があります。
そのため、切替キーを押すことで、魚群探知機の画面を操作するかプロッターの画面を操作するかを切り替えることができます。
画面キーを押すことで表示される画面構成を切り替えることができます。
また、メニュー => システムメニュー => 画面登録 => 画面構成 にて8種類の画面構成の有効/無効を選択でき、有効にした画面構成のみ、画面キーを押した際に表示されます。
詳細は取扱説明書をご確認ください。
故障によりデータが無くなってしまっているということでなければ、基本的には弊社に送っていただければ可能です。
送る際は買い替えのプロッターを購入予定の販売店にご相談ください。
測地系のメニューがあっていない可能性があります。
メニュー => システムメニュー => GPS設定 => 測地系にて設定値を変更してみてください。それでも直らない場合は、ご購入された販売店へお問い合わせください。
GPSアンテナの故障の可能性があります。
メニュー => システムメニュー => GPS設定 => モニターにて、GPS衛星の受信状況を確認してみてください。
詳細は取扱説明書をご確認いただくか、ご購入された販売店へお問い合わせください。
レーダー
レドームアンテナはレーダーの回転部分を完全にドーム状のもので覆ったアンテナであり、オープンアンテナはアンテナが横長の形状をしており、電波送信時は回転しているのを見ることができます。
2つのアンテナの性能差ですが、オープンアンテナの方がアンテナの開口面積(電波の送受信をする面積)が広いため感度が向上し、遠くの物標を見るには適しております。
また、送信される電波の水平方向の広がりに関して、アンテナの長さが長いオープンアンテナの方が鋭くなりますが、レドームアンテナでは水平方向の広がりが広くなります。
この送信される電波の広がりにより、レドームアンテナでは物標が実際にいる位置を中心に円弧方向に伸びた映像となりやすくなります。
価格面においては、オープンアンテナよりレドームアンテナの方が安価となります。
出力が高い方が送信される電波が強くなりますので、遠くの物標まで感知することが可能となります。
そのため、遠方のターゲットもレーダー上に映したい方は大きめの出力を選ぶことを推奨します。
※注意)送信出力が5kw未満のレーダーでは従事者免状は不要ですが、5kw以上のレーダーでは従事者免状が必要です。なお、船舶局の無線局免許申請はレーダーの出力に関係なく、レーダーを取付ける船で必要となります。
装備説明書/取扱説明書に従って、
- 手動同調
- 自動同調
- 方位設定
- 距離調整
- MBS
を調整してください。
装備説明書/取扱説明書に従って、「方位設定」を調整してください。
送信漏れこみ(メインバンク)です。MBS設定で除去することができます。
装備説明書/取扱説明書に従って、「MBS」を調整してください。
マグネトロンが寿命に達した可能性があります。
レーダーの送信時間を確認してください。
3,000時間を越えている場合、マグネトロンの交換をお勧めします。
地図表示が可能なレーダーは下記のとおりです。
MDC-5200シリーズ
MDC-5500シリーズ
MDC-7900シリーズ
KRM-1200シリーズ
KRM-1500シリーズ
にて、地図が表示可能です。
ただし、オプション品として地図カードが必要となります。
また、レーダーに緯度経度信号、方位信号の入力が必要となります。
AIS表示が可能なレーダーは下記の通りです。
MDC-900シリーズ
MDC-2000シリーズ
MDC-5200シリーズ
MDC-5500シリーズ
MDC-7900シリーズ
KRM-1200シリーズ
KRM-1500シリーズ
にてAISターゲットを表示可能です。
ただし、MDC-900シリーズとMDC-2000シリーズにおいては、オプション品のAISインターフェースボードが必要です。
また、レーダーに緯度経度信号、方位信号の入力が必要となります。
MDC-900シリーズ、MDC-2000シリーズ、MDC-2900シリーズ、MDC-5200シリーズ、MDC-5500シリーズ、MDC-7900シリーズ、KRM-1200シリーズ、KRM-1500シリーズは、すべて新スプリアス規格適用の製品になります。
各製品の技適番号に関しては、製品貼り付けの銘版をご確認ください。
※注意) MDC-2200シリーズ、MDC-2500シリーズにおいては新スプリアス規格の物と旧スプリアス(新スプリアス確認設備)の物があります。詳しくはご購入された販売店にお問い合わせください。
GPSコンパス/GNSSコンパス
GPS/GNSSアンテナはレーダーの電波が直接当たるような場所に設置することができません。
設置場所の詳細に関しては取扱説明書をご確認ください。
GPS/GNSSコンパスは複数の受信アンテナで、電波が到達する位相差を測定することで、船首方位を計算します。
そのため、他の構造物に反射した信号を受信アンテナで受信すると方位計算ができなくなる場合があります。
したがって、コンパスアンテナは完全に障害物のない船の一番高い場所に設置してください。
GPS/GNSSコンパスの特徴は、通常のGPSセンサーで計測できる船速、緯度経度、時刻、進路(移動している方位)に加えて、針路(船の向いている方位)が計測できることです。この針路を含めた情報を、GPSプロッター、レーダー、ソナー、オートパイロットに分配することで、多くの機能を使うことができます。
拡張される機能が多いため、一部代表的な機能を紹介しますと、
- GPSプロッターでは、船速が遅い場合でもヘッドアップ機能。
- レーダーでは、他船ターゲットの捕捉(ATA)、安定した真航跡の描画、相関機能。
- オートパイロットでは、目的地方位に対してより直進的に進むことができる。
などが挙げられます。
また、GPS/GNSSコンパスは船の上下動(ヒービング)も検出可能であり、その信号を魚群探知機に分配することで、魚探映像の上下動のズレを補正するヒービング補正が使用可能となります。
ソナー
魚群探知機は船底に送受波器を装備し常に船の真下を探索します。
ソナーは送受波器が格納されたドームを船底から突出させ、操作者がドーム内の送受波器の角度をコントロールすることができます。
水平方向に360度、垂直方向に+5度から-90度まで設定することができます。
昇降装置の格納タンクの上端は、喫水線より上に設置しなければなりません。
また、保守に必要な空間を確保し、昇降装置を取り付ける必要があります。
詳細は説明書をご覧下さい。
昇降装置の格納タンクの上端は、喫水線より上に設置しなければなりません。
また、保守に必要な空間を確保し、昇降装置を取り付ける必要があります。
詳細は説明書をご覧下さい。
ソナーだけでも単独で使用することはできますが、GPSなどの装置から緯度経度、船首方位信号、船速信号を入力することで、次の機能が使用可能となります。
自動格納:設定した船速を超えると、自動でドームを上昇させ船内に格納します。ドームが海中の浮遊物に衝突して破損するのを防ぐための機能です。
航跡線表示:自船が航行した跡を航跡線として白色で表示します。(KDS-6000BB)
コンパス表示:NESWの方位表示を画面上に表示します。
周波数が低ければ、感度が上がり、遠くまで探知できます。
ただし、指向角が広いため、分解能は落ちます。
反対に、周波数が高ければ分解能が上がります。
ただし、感度が落ちますので、遠くまで探知することは出来ません。
購入時に用途に応じて周波数を選択してください。
ソナーのドーム自体にも取り付ける向きが決まっており、ドームに船首方向を示す印がありますので、その方向が正しいかを確認してください。
魚群探知機とソナーはどちらも音波を発射します。そのため、魚群探知機から発振された音波がソナーに信号として入る場合があり、これを干渉と呼びます。干渉を防ぐには次の方法があります。
- 魚群探知機の送受波器とソナーのドームの取付位置を極力遠ざける。
- 魚群探知機とソナーの使用する音波の周波数を遠ざける。
- 干渉除去機能を使用する。(干渉があったとしても信号処理で極力軽減させる機能です。)
- 魚群探知機とソナーの送信タイミングを同期させる。(魚群探知機とソナーを接続させる必要があります。魚群探知機の機種によってはできない物もあります。)
もっとも可能性が高いのはドームを格納しているタンク内に貝などが繁殖し付着している可能性があります。
その場合、モーターの力でドームを動かすことができず、昇降装置に付属しているヒューズが溶断している可能性があります。
タンク内の状況を確認し、昇降装置のヒューズが溶断している場合は交換して再度動作可能か試してみてください。
AIS クラスB
AISにはクラスAとクラスBの2種類があります。クラスAは主に大型船などでAISの装備を義務付けられている船が装備する物です。一方でクラスBは小型船などに装備することを目的として開発された物です。
AISにはクラスAとクラスBの2種類がありますが、船舶の密集している輻輳海域ではクラスAのAIS送受信機の方が優先されて送信されることがあります。また、船速が遅い場合は送信回数も少なくなるといった特徴があり、それらの影響で送信ができていない場合が考えられます。
MMSI(Maritime Mobile Service Identity)番号とは、海上移動業務識別コードとも呼ばれる9桁の識別番号です。この番号は無線局の免許申請をすることで船ごとに個別の番号を割り当ててもらうことができます。この9桁の番号を機器に入力することで、自船情報を送信できるようになります。
MMSI番号は一度登録すると弊社の工場に送ってもらわないとリセットができません。そのため、ご購入いただいた販売店に弊社に送るよう依頼してください。
無線機
DS-30、DS-33、DS-35、DS-35A、DS-36は、すべて新スプリアス規格適用の製品になります。
各製品の技術基準適合証明番号に関しては、製品貼り付けの銘版をご確認ください。
- マリンエレクトロニクス製品に関するお問い合わせはこちらから